東京ゾンビ

MS-IME浅野忠信は一発変換するが、哀川翔は愛川賞と出した。後の変換の為に、もういちど哀川翔と打って憶えさせておく。


以降ネタばれ含む。


老婆ゾンビに噛まれ川に投身した愛川賞(憶えてくれていなかった)が、後半のゾンビバトルの〆としてに登場することは世の定石の通りであり、問題なく予測していた。
しかし予測できていなかったこと、浅野忠信とのじゃれあいがくどいほど繰り返されてふたりの仲好し加減が目によく刷り込まれていた所為だろうか、ファイター浅野忠信とゾンビ哀川翔の相対する画面が、病身の気の弱さも相俟ってか見ていて心が辛く、戸惑った。
浅野忠信の噛みつきで哀川翔が意識を取り戻したときは「ヌルい!」と感じながらも確かにほっとしたし、最後に老婆ゾンビの入れ歯発覚で整合性の取れた(を取ろうとされた)哀川翔ゾンビ化撤回が説明されたときは素直にうれしく感じた。

序盤、黒富士の各シーンで、SF的設定の描写により画面こちら側の現実とのズレが露出していくのとともに、主人公のふたり含む皆のモラルもが現実とズレていると暴露され、しかもそのズレが互いにぶつかり引っ掛かりあいながらゾンビ発生とそれを知らぬまま下山するまでの流れは共感の取っ掛かりどころが掴む端から崩れていくようで小気味よかった。